創業元治元年(1864年) 愛知県岡崎市の着物専門店
▲鬼瓦[鬢付(びんつき)・三つ切留・雲足付]
当店旧店舗(昭和初期の建築)大屋根に据えられていた鬼瓦。鬼瓦には魔除け、厄除の願いが込められており、また店主の名字「谷」がデザインされています
高杉晋作、新選組、広岡浅子(朝ドラ「あさが来た」のモデル)、新島襄(同志社大学の創設者)、久坂玄瑞(大河ドラマ「花燃ゆ」に登場)、西郷吉之助(後の隆盛)など、江戸時代の終わり、幕末日本で数々のドラマでも知られた歴史上の人物が活躍していた元治元年(1864)、呉服店「山田屋庄九郎」は創業しました。
当時の屋号は「山田屋呉服店」。初代・谷庄九郎が美濃(今の岐阜県)より現在の三河・岡崎に移り店を構えたことに当店は始まります。
現在の屋号「山田屋庄九郎」は、城下町・岡崎で呉服の商いを始めた初代の初心に想いを馳せ、創業132年のとき店舗を一新した折に改めて命名。
昭和20年(1945)の岡崎空襲の被害も幸い受けず、江戸時代からの品々の多くが、商いの歴史と共に残りました。
江戸の庄九郎、明治の喜一郎、大正の大三郎、昭和の庄市、平成は現店主五代目・和義、そして六代目・圭亮。150年以上も紡いできたキモノへの「愛情」を時代時代の店主が受け継ぎ今があります。
キモノのシーズンコーディネートは3つのパターン。
まず「袷(あわせ)」。透けない表地に裏地を付けたキモノ。およそ10月から5月。
次に「単衣(ひとえ)」。透けない表地に裏地なしのキモノ。6月と9月の頃。
そして夏は「薄物(うすもの)」。透け感のあるキモノ。
この3パターンのシーズンコーディネートを基本に、春夏秋冬の季節を表現した植物や天候などの模様、数々の色が組み合さります。
あまりに広いキモノ世界だから、初めての人はとまどい、敷居が高く感じられるのかもしれません。でも、こんなステキなキモノ世界を体験しないなんてもったいない。
呉服屋だから言う訳ではないのですが(やはり呉服屋だから言うのですが)、ちょっと見て頂きたいキモノのきれいさ、体験して頂きたいキモノの気持ちシャンとする着心地。
山田屋庄九郎はキモノへの熱い気持ちを、今日もお伝えします。